kzhr's diary

ad ponendum

雑感

ついいまでもd.hatena〜とアドレス欄に打ち始めてしまう。そんなアドレスはもはや有効ではないのに。

原条あき子の詩に、「心変わりする女 卑しい/おまえなんか もう愛さない」(「娼婦2」『やがて麗しい五月が訪れ: 原条あき子全詩集』池澤夏樹(編)、書肆山田、2004)という詩連があり、絶唱でないと言われるのは分かったうえで、この堅さがみょうに心に残る。書肆山田の気持ちのいい造本の本である。

aikoの歌詞に、「大好きだってきっとうんともっと言えば良かった」(「シャワーとコンセント」、2021年発表)というものがある。問題がそこにないことはこの歌詞の主人公は分かっていそうなものなのにと聞いていて思う。好きと言えないときは、言わせないなにかがあるものだ。それとも、とにかく叫んでほんとうにしてしまえという人物が描かれているのであろうか。分かっていても、持ってしまう願望なのだとすれば、欺瞞もふくめて今があるのだろう。話は逸れるが、tamaki氏のコラ写真がつい記憶に残ってしまう曲である。