ここ10年の言語学系新書
言語系新書ということであれば、CiNiiで検索すれば済む話ですが、言語学系となるとまた。
独断と偏見で。
- 80*系
- CiNii 図書 - ハングルの誕生 : 音 (おん) から文字を創る
- CiNii 図書 - ことばと思考
- CiNii 図書 - 外国語をはじめる前に
- CiNii 図書 - ことばの発達の謎を解く
- CiNii 図書 - 言語の社会心理学 : 伝えたいことは伝わるのか
- CiNii 図書 - ことばの力学 : 応用言語学への招待
- CiNii 図書 - 日本語は「空気」が決める : 社会言語学入門
- CiNii 図書 - 言語学の教室 : 哲学者と学ぶ認知言語学
- CiNii 図書 - 「辞書屋」列伝 : 言葉に憑かれた人びと
- CiNii 図書 - 日本語とハングル
- CiNii 図書 - 外国語を学ぶための言語学の考え方
- CiNii 図書 - 時間の言語学 : メタファーから読みとく
- CiNii 図書 - 言語学講義 : その起源と未来
- CiNii 図書 - チョムスキーと言語脳科学
- CiNii 図書 - ことばの教育を問いなおす : 国語・英語の現在と未来
- CiNii 図書 - アイロニーはなぜ伝わるのか?
- CiNii 図書 - リモートワークの日本語 : 最新オンライン仕事術
- 81*系
- CiNii 図書 - 新編日本語誤用・慣用小辞典
- CiNii 図書 - 日本語を「外」から見る : 留学生たちと解く日本語の謎
- CiNii 図書 - 常用漢字の事件簿
- CiNii 図書 - 「予測」で読解に強くなる!
- CiNii 図書 - 漢文と東アジア : 訓読の文化圏
- CiNii 図書 - 古語の謎 : 書き替えられる読みと意味
- CiNii 図書 - 日本語は生き残れるか : 経済言語学の視点から
- CiNii 図書 - 伝わる文章の書き方教室 : 書き換えトレーニング10講
- CiNii 図書 - 大学生からの文章表現 : 無難で退屈な日本語から卒業する
- CiNii 図書 - 日本語の深層 : ことばの由来、心身のむかし
- CiNii 図書 - たのしい日本語学入門
- CiNii 図書 - 曲り角の日本語
- CiNii 図書 - 語感トレーニング : 日本語のセンスをみがく55題
- CiNii 図書 - ことばから誤解が生まれる : 「伝わらない日本語」見本帳
- CiNii 図書 - 日本語の「常識」を問う
- CiNii 図書 - 漢字が日本語をほろぼす
- CiNii 図書 - 数字とことばの不思議な話
- CiNii 図書 - 日本語の難問
- CiNii 図書 - 敬語ひとり稽古
- CiNii 図書 - 日本語雑記帳
- CiNii 図書 - 女ことばと日本語
- CiNii 図書 - 日本人のための日本語文法入門
- CiNii 図書 - 百年前の日本語 : 書きことばが揺れた時代
- CiNii 図書 - 漢字雑談
- CiNii 図書 - 日本語の「書き」方
- CiNii 図書 - 辞書を編む
- CiNii 図書 - 漢字再入門 : 楽しく学ぶために
- CiNii 図書 - その一言が余計です。 : 日本語の「正しさ」を問う
- CiNii 図書 - 勘違いの日本語、伝わらない日本語
- CiNii 図書 - 古語と現代語のあいだ : ミッシングリンクを紐解く
- CiNii 図書 - 漢字からみた日本語の歴史
- CiNii 図書 - 辞書の仕事
- CiNii 図書 - あの歌詞は、なぜ心に残るのか : Jポップの日本語力
- CiNii 図書 - かなづかいの歴史 : 日本語を書くということ
- CiNii 図書 - 日本語の近代 : はずされた漢語
- CiNii 図書 - 日本語の考古学
- CiNii 図書 - 日本語スケッチ帳
- CiNii 図書 - 日本人の知らない日本一の国語辞典
- CiNii 図書 - 北海道・東北「方言」から見える県民性の謎
- CiNii 図書 - 漢字に託した「日本の心」
- CiNii 図書 - 九州・沖縄「方言」から見える県民性の謎
- CiNii 図書 - ものの言いかた西東
- CiNii 図書 - 辞書からみた日本語の歴史
- CiNii 図書 - 日本人も悩む日本語 : ことばの誤用はなぜ生まれるのか?
- CiNii 図書 - 辞書をよむ
- CiNii 図書 - 超明解!国語辞典
- CiNii 図書 - 辞書編纂者の、日本語を使いこなす技術
- CiNii 図書 - 盗作の言語学 : 表現のオリジナリティーを考える
- CiNii 図書 - 常用漢字の歴史 : 教育、国家、日本語
- CiNii 図書 - 漢和辞典の謎 : 漢字の小宇宙で遊ぶ
- CiNii 図書 - 漢字と日本語
- CiNii 図書 - 語彙力を鍛える : 量と質を高めるトレーニング
- CiNii 図書 - やさしい日本語 : 多文化共生社会へ
- CiNii 図書 - 日本の一文30選
- CiNii 図書 - 方言萌え!? : ヴァーチャル方言を読み解く
- CiNii 図書 - 新・敬語論 : なぜ「乱れる」のか
- CiNii 図書 - 日本語全史
- CiNii 図書 - 謎の漢字 : 由来と変遷を調べてみれば
- CiNii 図書 - しっくりこない日本語
- CiNii 図書 - 漢字とカタカナとひらがな : 日本語表記の歴史
- CiNii 図書 - 小説の言葉尻をとらえてみた
- CiNii 図書 - 大人のための言い換え力
- CiNii 図書 - 通じない日本語 : 世代差・地域差からみる言葉の不思議
- CiNii 図書 - 日本語を翻訳するということ : 失われるもの、残るもの
- CiNii 図書 - 全国マン・チン分布考
- CiNii 図書 - 使える!「国語」の考え方
- CiNii 図書 - 中高生からの日本語の歴史
- CiNii 図書 - 日本語と論理 : 哲学者、その謎に挑む
- CiNii 図書 - 日本語をみがく小辞典
- CiNii 図書 - 知っておくと役立つ街の変な日本語
- CiNii 図書 - 書くための文章読本
- CiNii 図書 - 『広辞苑』をよむ
- CiNii 図書 - 漢語の謎 : 日本語と中国語のあいだ
- CiNii 図書 - 日本語の連続/不連続 : 百年前の「かきことば」を読む
- CiNii 図書 - 段落論 : 日本語の「わかりやすさ」の決め手
- CiNii 図書 - 振仮名の歴史
- CiNii 図書 - 「文」とは何か : 愉しい日本語文法のはなし
- 82*系
- 83*系
- 86*系
やきっぺの個人的に好きな調理法
北海道には、やきっぺというご当地インスタント焼きそばがあり、ただのインスタント焼きそばなのだが、みょうに好きである。
たいしたことはいつもどおり書かないのだが、個人的においしいと思える調理法が確立されたのでメモしたいということである。材料は、やきっぺだけあればよい。
- インスタント・ラーメンを茹でるくらいの水をフライパンで沸かす
- 1分茹で、裏返して1分茹でる
- ざるに空けて湯切りをし、すぐ戻す
- 効用は知らないが、麵をフライパンの端に寄せて、ソースを空いたスペースに出し、沸騰するまで待つ
- 混ぜる
- よそる(ここでふりかけを忘れがちになる)
- 食べる
ここで、揚げた油が落ちて、すこしだけ罪悪感が薄れるというのは、もっとも意味のない効用である。
■
定訓であることについて ウチはなんの定訓であるのか*1
定訓と常用漢字表
山田(一九七一)は、定訓であることについて、つぎのやうに述べてゐる。
某一字について、その呼称を考へる時に、直ちに喚起される字訓を、先づ第一にその字の定訓(またはその一つ)に擬することが許されるであらうと考へる。……その字を指し示すに援用できて、十分その機能がみとめられるレベルに達してゐる語を、その字の定訓といふことができよう。
(山田、一九七一・四‐五ページ)
ここにおいて、定訓とは、ひとつの漢字と訓について、これが脳裏に浮べばかれが浮び、かれが浮べばこれが浮ぶごとき緊密さを持った字を言ふ。これは、芮(二〇一一)においても認められてゐる立場である。
しかし、定訓は、山田(一九七一)が述べるやうに、漢字の訓みを想起する必要があってこその存在であることは注意されてしかるべきことのやうに思ふ。なんとなれば、漢字で表記せず、仮名(万葉仮名にせよ、平片仮名にせよ)で表記してもよいからである。ある語を漢字表記するとき、その語が定訓であるような漢字を選ぶのは、そのはうが読みやすいからであって、そのゆゑに『類聚名義抄』や『色葉字類抄』では、定訓をその筆頭に挙げてゐるのであらう。
かかる認識に立つとき、芮(二〇一一)の行ふやうな定訓の常用漢字表への引き当てのなしやう、とりわけ、『訓点語彙集成』の用ゐかたにはいくつか疑問点がある。以下、ウチといふ訓を例として、略説しよう。
本論文における常用字・常用訓と定訓
芮(二〇一一)では、『類聚名義抄』・『色葉字類抄』とともに、『訓点語彙集成』を検討してゐる。『類聚名義抄』と、『色葉字類抄』がすでに学問的に定訓との関係があるていど示されてゐるのに対し、『訓点語彙集成』は、その利用法さへ定ってゐない資料であって、芮氏の手法の有効性が検討されねばならないだらう。
さて、その手法は、
I.常用字が『訓点語彙集成』で用例数の一番多い用例漢字である。
(芮、二〇一一・七ページ)
ことを定訓である基準とする。すなはち、当該資料において、訓ごとにまとめられた見出しに集められた各漢字表記の用例数を材料とするものである。
この手法には、つぎのやうな問題がある。第一に、『訓点語彙集成』はたんに膨大なコーパスであり、そこに現れる語彙の偏在をして、言語体系がさうであると見なすことはできないことである。また、これでは漢文における用字の多寡にあまりに影響を受けてしまふ。これは、用例が多数の文献に見られることなどの尺度を導入するなどして、訓の安定性を確めることで解消され得よう。第二に、この手法では、訓から漢字を引くこととなるが、用例が多ければ定訓が導けるかいなか、これまで明らかにされてはゐないことである。いかに用例が多くとも、その漢字からその訓が想起できないやうな訓は定訓と呼ぶにふさはしくはない。ハカルと訓まれる漢字がどの字がどれほど用ゐられてゐるか示しても、ハカルといふ定訓を持つ漢字がどれであるかを証明しはしないやうに。『色葉字類抄』において、訓からもっとも望ましい漢字が引けるのは、どの字で読ませるのがもっとも望ましいか調べる字書であるからであらう。
『訓点語彙集成』の訓の用例数から定訓を考へる問題点を、いますこし具体例をもって検討しておきたい。ここでは、ウチを対象とする。ウチと訓む字には、主として中と内とがある。この両字は、ウチのほかに、ナカと訓むのであって、それをまとめて示せば
中 | ウチ | 四九文献 | 一五三用例 |
---|---|---|---|
ナカ | 四一文献 | 二三三用例 | |
内 | ウチ | 二四文献 | 四七用例 |
ナカ | 一文献 | 一用例 |
この結果が示すことは、用例数で見れば飛びぬけて多いナカと訓む中は、文献のはばひろさにおいてウチに劣り、また、中の訓がウチとナカとで頡頏してゐるのに対し、内の訓が圧倒的にウチと結びついてゐるといふ事実である。
まず、第一の点については、特定の文献に頻出したものを拾ひすぎた、統計的な外れ値を除去せずに考察してしまってゐることを示してゐる。
そして、そのやうな外れ値を除いて検討すれば、中といふ字を見たとき、ウチとナカのどちらが中と緊密なつながりにあるか分らないとするのがおよそ妥当なところではなからうか。このことは、『色葉字類抄』における中の訓第一位が、ウチとナカの両方を備へてゐることからも推察されるやうに思ふ。
翻って内については、ウチとの緊密な関係が明白であって、これを定訓と呼ぶことに疑ひをはさむ余地はないのではなからうか。しかしながら、現在の手法ではこのことを捉へることができないのである。
小結
以上、芮(二〇一一)における『訓点語彙集成』の検討方法については、その手法の是非について疑問点があることを示した。
さて、今回取り上げた中の定訓はなんであり、どのやうにして示されるべきかといふことが疑問として残された。いま、その回答を持ってゐないが、ひとつにはどちらも定訓でないといふことであり、ひとつにはどちらも定訓であるといふことであらうと思ふ。前者であれば、既存の定訓の概念に反するものではないが、後者については、あるいは既存の概念に背くものであるかもしれない。すくなくとも、峰岸(一九八六)が古事記に対して施したやうな借訓仮名として利用可能かといった分析では、定訓の複数性について許容し得ないのではないかとも考へられるが、いまはその可能性を示唆するに留める。
*1:昔ゼミで読んだ論文の紹介を気まぐれに持ってくる
退職エントリ
退職しました。
国語研天草版テキストから対比できそうな四つ仮名を取り出すスクリプト
#!perl use strict; use warnings; use utf8; use open qw/:std :utf8/; my $substr = 3; # まとめ文字数 my $file = shift @ARGV; open my $fh, "<", $file or die; my %match; my $fno = ''; my $lno = 1; my $llno = 0; my $skip = 0; while (my $line = <$fh>) { chomp $line; $llno++; if (not $skip) { $skip = 1 if $line eq '(扉)'; $fno = '扉' if $skip; next; } if ($line =~ /^((.+))$/) { $fno = $1; $lno = 1; next; } next if $line !~ /^\d/; while ($line =~ /\b\w*zzu\w*\b/ig) { my $m = my $m_mod = $&; $m_mod = lc $m_mod; $m_mod =~ s/zzu/zu/ig; $m_mod =~ s/gi/ji/ig; my $m3 = substr $m_mod, 0, $substr; push @{$match{$m3}{zzu}}, [$m, $fno, $lno, $llno]; } while ($line =~ /\b\w*(?<!z)zu\w*\b/ig) { my $m = my $m_mod = $&; $m_mod = lc $m_mod; $m_mod =~ s/zzu/zu/ig; $m_mod =~ s/gi/ji/ig; my $m3 = substr $m_mod, 0, $substr; push @{$match{$m3}{zu}}, [$m, $fno, $lno, $llno]; } while ($line =~ /\b\w*ji\w*\b/ig) { my $m = my $m_mod = $&; $m_mod = lc $m_mod; $m_mod =~ s/zzu/zu/ig; $m_mod =~ s/gi/ji/ig; my $m3 = substr $m_mod, 0, $substr; push @{$match{$m3}{ji}}, [$m, $fno, $lno, $llno]; } while ($line =~ /\b\w*gi\w*\b/ig) { my $m = my $m_mod = $&; $m_mod = lc $m_mod; $m_mod =~ s/zzu/zu/ig; $m_mod =~ s/gi/ji/ig; my $m3 = substr $m_mod, 0, $substr; push @{$match{$m3}{gi}}, [$m, $fno, $lno, $llno]; } $lno++; } my @keys = sort keys %match; for my $key (@keys) { if (exists $match{$key}{ji} && exists $match{$key}{gi} or exists $match{$key}{zu} && exists $match{$key}{zzu}) { my $m = $match{$key}; my @yotsu_keys = sort %{$m}; for my $yotsu_key (@yotsu_keys) { for my $y (@{$m->{$yotsu_key}}) { printf "%s\t%s\t%s\t%s\t%s\t%s\n", $key, $yotsu_key, @$y; } } } }
ばあいによって、テキストデータのBOMを落としたり改行コードを直したりする必要はある。対比ではなく全例を見たいときは、if (exists…)のif文をコメントアウトすればよい。