kzhr's diary

ad ponendum

定家假名遣ひと現代假名遣いの關係

今わけあつて國語國字問題について思考してゐる。今は假名遣ひの歴史を考へてゐるのだが、まづ、いくらかの例があつて、太安萬侶や柿本人麿らが作り出したと考へられる上代の假名遣ひがあり、その後崩れ、やがて藤原定家や行阿が定めた定家假名遣ひがあり、やがて矛盾が増え、契沖らの批判を受けて契沖假名遣ひとなり、歴史的假名遣ひとして普及し、現代音韻に基づくべきであるとして現代假名遣ひがなつた。

上代の假名遣ひはひとまづ措かう。定家假名遣ひの制定を考へよう。まづ、上代からしばらくは規範意識がなかつたのだらうか、假名遣ひは定まらなかつた。定家はなにがために規範を作つたか、それは歌詠のためであつたとされる。さすが定家といへようか、はせをさんもこれに从つてゐる*1。その他にもこの假名遣ひは用ゐられたが、……

つづく

*1:契沖と同時代人、されど歌壇俳壇にはついぞ契沖が假名遣ひは使はれなかつたやうであるのだが