2004-05-22から1日間の記事一覧
天地がはじめて發つたとき、風だけがあつた。光の一筋も射さない中をごおおと音をたてて吹きまくつてゐた。やがて言葉が生まれた。ほとつちとかぜとみとかねとを意味する言葉であつた。言葉は音を伴ひ風の中を響いた。言葉は風にもまれもまれるうちに散り、…
天地がはじめて發つたとき、風だけがあつた。光の一筋も射さない中をごおおと音をたてて吹きまくつてゐた。やがて言葉が生まれた。ほとつちとかぜとみとかねとを意味する言葉であつた。言葉は音を伴ひ風の中を響いた。言葉は風にもまれもまれるうちに散り、…