kzhr's diary

ad ponendum

ころあひ

ころあひといふことばがあつて、『日本国語大辞典』では『類船集』(梅盛、延寶5年自序)に最古に屬する用例があるとされてゐる。さて、ころほひといふことばがあつて、おなじく『日本国語大辞典』では『日本書紀』に古い用例があるといふ。ハ行轉呼で混成ア行にある當時であれば、ころをいがころあいになつてゐたとしても音韻的には問題がないものの、母音が入れかはるといふのは、すでに徳川を世に戴くころを遡りにくい語に期待できるのか。もしさうだとしたら、ころあひは、歴史的假名遣の原則では、ころはひと書かねばならないのではないか、などと思ふものの。