kzhr's diary

ad ponendum

省文


省文にくさぐさの別ありその大むねは已に文教温故にいへり、省文に似て省文にあらざるものあり、(中略)、また盡を尽に作るは、盡の草體〈盡の草體一字〉とかけるより草體を眞書となして尽とかけるなり、これによりて書を[尺/日]晝を昼に作るは非なり、また釋を釈に作るは釈尺同音なれば筆画の少なく書写に便ならんとての假借なり、文字は似たりといへど澤を沢に作るは非なり、そは澤に尺の音なければなり、(後略)

その非なりが遣はれてしまつてゐるのだが。「字體を宣し制限する」行爲を傲慢とは思ふけれども、「正字なら良い」といふのはあまりにカオスから目をそむけすぎてゐる嫌ひがないでもない。